<これまでの復習>
1 日本の年金制度は「賦課方式」なので世代間不公平が大きい。
2 世界への株式投資は随分しやすくなった。これからリタイアする人はリタイアに向けての資産準備は「株式投資」が適している。
3 株式投資を使えば5千万1億の資産が着実にできる
4 「世界分散」「インデックス投資」「長期投資」でだれでも成功できる。
5 株式投資はギャンブルとしての使い方もできるが10年を越す長期投資ではギャンブル性はなくなる。20年以上ならさらに安心。
スポンサーリンク
今回は「世界分散がなぜ必要か、適しているか」です。
1 日本市場の割合が多く勧める専門家が多い。
日本市場が世界の株式に占めるシェアは8%です。これは米国の55%に次いで世界2番めのシェアを誇ります。
「えっ2番目は中国じゃあないの?」という疑問がわきますね。
GDPでは中国は14.14兆ドル日本は5.15兆ドルで(2019年推計IMF)日本の3倍近いです。
これはMSCIなどの指数を算出する有力な会社が独特の方法を用いているからです。
それは中国の会社は国営では過半数を親会社の政府や中央政府が保有しています。
これを「非流動株」として除外しているのです。
<世界の地域別シェア、国別シェア>My Indexより 2019年10月時
米国を含む北米が過半です。
次に国別シェアです。
米国のシェアが55%と突出しています。
日本株を8%以上組み込む理由はない
日本株を8%以上入れるためには理由が必要です。
(計算上10%はアリと思うが)
納得の行く理由としては
1 パフォーマンスが他の国よりも優れている。
今だに30年前の高値を抜けていない、60%程度の日本市場はそれには当たりません。その間米国株は8倍以上に増えたからです。
2 日本株を買うことで世界の株式市場を代表している。
日本株は韓国、台湾とともに「景気敏感株」に分類されます。
文字通り振幅が激しいのです。世界の株の動きとは連動していません。
切り取る時期により変わりますが下は2年の比較チャートです。
上から米国株、紫が世界全体VT、青が日本株EWJ(MSCIジャパン指数連動ETF)
ピンクが新興国VWO
これを見ると一番動きの激しいのは新興国でパフォーマンスも一番悪いです。
日本は世界よりも劣っています。
♣5年で見ると日本株は世界とほぼ同じになっています
米国が一番良くて世界を牽引しています。
ここまでの結論
日本株のパフォーマンスが世界よりもいいという事実は過去にはない。
人口が増える米国と違い減っていく日本では今後も世界を米国を上回るとは考えにくい。
スポンサーリンク
半分くらいを日本株にしてある例が多いのは「自国びいき」
ニーズに応えるためと思われます。
日本のほうが親近感があるからです。
これは日本人に限りません。
「自国バイアス」と言われる「心理現象」です。
バイアスとは「傾向」くらいにとらえればいいでしょう。
株式投資には、あるいは投資には投資家独特の「バイアス」がいくつかあります。
合理的な理由がなくて「排除」すべきものなのですが、投資家の心理に基づいているのでそのつもりで「わかって、意識していないと」バイアスにかかるのです。
投資信託が日本株を多くしているのは「日本人投資家」の印象を良くして販売成績を上げるためです。私達はそんな業者の「カモ」になることは絶対に避けねばなりません。
合理的な理由がない構成には注意を払うべきです。
多くあるのが日本:海外=50:50です。
なんとなく納得しますが、合理的な理由は何もありません。
よくなされる説明は日本の年金を投資している(GRIF)の投資割合がそうだということです。
しかしこれは日本の政府の機関ですから「政治」です。
昔は日本株がほとんどで海外は少なかったのですが増やされたのです。
特に根拠はありません。
♣投信を検討する時に日本株の割合に注目しましょう。
世界の時価総額割合で投資するのが基本
20年を越す長期投資ではどこが成長するかはわからない
2000年台前半はBRICSの新興国が調子がよくて人気でした。
リーマンショック以降は米国がリードしています。
このようにいい悪いは変わるので「世界にまるごと」投資するのは理にかなっています。
どこかが調子が悪くても他の地域がカバーします。
これを「世界分散投資」といいます。
<番外編>
ここ5,6年に限れば「米国投資」は有利→米国の割合が多いのはOK
これは邪道と言われるかも知れません。
また違う回に挙げることかも知れません。
しかし、私もですが、みなさんも「まだるっこしい説明」は嫌いだと思うのです。
「得な話があるなら、早く言ってくれ」という人も多いでしょう。
だからあえてここに書きます。当然ながら責任は持ちません。
いくつかの条件を飲めれば「米国に投資」はOKと思います。その条件とは
1 「世界分散が基本」という原則を踏まえている
2 米国が劣後する可能性があることを承知している
3 将来流れが変わった時にどうすればいいかを知っており、またその行動ができる
の3つです。
米国を中心にしてETFが組成されるので、米国以外の世界を買うのは種類が多く容易です。
米国投資でいいと思う理由は
1 世界のシェアの55%を占めている
2 過去のパフォーマンスが良かった
3 ITテクノロジーの恩恵を一番取り込めているしこれは続きそうだ
逆に反対の意見としては
1 過去が良かったといっても将来はわからない
2 世界分散の原則から外れている
3 すでに高値になっていて伸びしろが少ない
などが考えられます。
とりあえずこういう考えもあると知っていただければOKです。
今回は以上です。今回のユーチューブ動画はこちら→https://youtu.be/myZev0uRurk
コメント、いいね評価、チャンネル登録よろしくお願いします。
お願い 下をクリックして応援いただければありがたいです。よろしくお願いします。
スポンサーリンク