インデックス投信のリスク管理は不要と思っています
リスクとは損をする可能性のことです。
1千万投資していて10%下落すると百万円の損が出ます。これがリスクです。
1 インデックスの場合はずっと保有が正解、暴落でも売らないこと
米国株は長期的にはずっと上昇してきました。
下はダウの40年チャートです。
2000年のITバブル2008年のリーマン・ショックでの大きな下落はありますが数年でもとの上昇軌道に戻っています。
したがって素人、凡人の戦略としては
(1)ずっと売らずに保有するのは正解の行動
(2)下落の間もずっと買い続けるのは投資資産が増えて正解
(3)ドルコスト法で買い続けるのも正解
となります。
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2 暴落前に高値で売って暴落で買い戻す作戦については
あとでチャートをみるとうまくいきそうな作戦ですが、リーマン時にうまく行った人がほとんどいないことを参考にするとお薦めできません。
とはいえ「できる」と思う方は実行できればずっと持ち続けているより若干成績は良くなるはずです。
若干としたのは暴落最下点で買うことはほとんど不可能だからです。下はリーマン時の2008年から2009年のS&Pのチャートです。
確かに1400で売って最安値の700で買い戻せば2倍買える計算になります。さらに為替も円高が進みましたからより効率的です。
しかしそういう行動ができる人は「凡人」ではないので対象にしません。
3 売るのは難しいが買うのはできると思う
滝のような急落になっているので下げ始めてから売るのは困難でした。
その前に売っていれば別ですが私は売らない方針なので。
しかし資金に余裕があれば買うことはできました。
最下点で買う必要はないからです。
上のチャートですと900以下の期間は4.5ヶ月ほどもあります。
最下点以前では「さらに下げたら困る」という恐怖心で買えないのですが「下げてもいい」という方針なら買えます。
そこまでの精神力がなくても底を打ったあとの800ー1000くらいで買うことはできたでしょう。途中で再度下げて冷やりとさせていますね。
こういう時は信念がいりますね。
♣要注意 予想PERは逆に上がるのでPERでの割安感をみてもわからない。
暴落時は株価も下落しますがそれ以上に業績が悪化します。将来の予想利益が軒並み悪化して赤字の企業も続出します。そうなるとPERは算定できないです。また極端にPERが高くなります。PERを指標にしていると「割高に見えてこわくて買えない」です。
4 リーマン時の経験もあるので辛抱して保有できると思う
しっかり保有できるように力を高めておきたいですね。
ここまでの結論
インデックスではリスク管理は不要だと思っている。個人的には分野ETFのVGTもほぼ同等ととらえています。(異論はあるかも)
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個別株のリスク管理は格段に難易度が上がる
個別株特有のリスクがある
1 業績が悪化する、あるいはその見通しが出る
2 ワイドモートが崩れる、競争力が低下する
3 不祥事が起こる、訴訟が起こる
4 業界全体が落ち込む
など市場全体の上下に加えて下落のリスクがあります。
そのような場合は危機回避のために売却する必要があります。
将来の見通し悪化には株価は激しく反応して下落する
来年の利益成長見通し(epsの見通しガイダンス)を例えば10%から5%に下方修正すると株価は大きく下落します。
10%の成長を見通して株価が形成されているからです。
5%の成長でも自分はOKだと思っていても大きな株価の下落には対応を迫られます。
つまり売らずにそのまま保有するかそれとも一旦売却するかの選択です。
売らずに保有を続ける場合は下落で「含み損」を抱える可能性があります。
「含み損」への耐久力は個人差が大きい
株価の下落はたいてい本人が予想していたものより大きくなります。「売りが売りを呼ぶ」からです。
つまり保有を決めていた人も他の人が売るのを見て同調して売るので下落幅が大きくなるのです。
このような傷につけ込んで「空売り」する業者もいます。
落とせば落とすだけ自分の利益が膨らむからです。
大底が一番出来高が大きい、投資家の行動には共通項がある
だから「なんらかの傷」がアナウンスされた場合には売るのが後になるほど損が膨らみます。
ギリギリまで我慢して我慢しきれずに売るときがたいてい「大底」「セリング・クライマックス」と言って一番安い時になります。
市場に参加している投資家の心理はプロ以外は同調するので同じ行動になりやすいのです。
だからチャートを見ると大底付近が一番出来高が膨らむのが普通です。
多数派が手放すことにより売りが少なくなり(涸れると表現する)全体の出来高が減少します。
下はアスベスト混入で大幅下落を繰り返したJNJの半年チャートです。保有株です。
大幅下落時に出来高が急増しているのが見て取れます。その出来高のピークからは出来高は徐々に減って底を打っています。
セリング・クライマックスと判断すると空売りしたプロたちは買い戻しをしますので大した改善材料もないのに株価は上昇に転じます。
♣ヘッドアンドショールダーに注意!
上記のチャートでは真ん中少し右に左右対象の3つの山が見て取れます。これが有名な「ヘッドアンドショールダー」と呼ばれる形です。右の肩を割ると急落するケースが多いです。これもプロたちが空売りを仕掛ける+みんなが我先に売るからです。
5年のチャートを見ると
これを境に長期上昇トレンドとは言えなくなっています。下落トレンドは言えないですが
急落の投資家集団行動に乗るのは損をする
そうは言ってもこれは投資家心理、群集心理なので意識しなくても巻き込まれてしまうのです。
対策としては
1 絶対売らない方針を立てる
2 売る水準を決めて機械的に売る
自動的に売るシステム(逆指値)もある
とはいえ暴落中の株を売るのは楽なことではありません。精神的にも技術的にもです。
指値が刺さりません。成り行きではうーんと低い価格で約定される心配があります。
逆指値をあらかじめ設定しておけばその価格まで下げた時に「自動的に売ってくれます」
米国株では残念ながら現在マネックス証券にしか設定がありません。
SBIや楽天では手動でするしかありません。
♣逆指値は損切りに便利なので個別株売買で機械的な損切りを利用する方はマネックスの口座は開設しておくのがオススメです。きっとそのうち他の証券会社でも設定されるだろうけど。
損切りの逆指値の水準は買値の-8%か10%が一般的
損を一定以上出ないように抑えるために損切り水準を決めて実行する方法は投資家心理的に左右されやすい素人、凡人には便利な道具です。
買値のー8%か-10%にするのが一般的です。
-8%の方が損失が少ない代わりに損切りにかかる確率が増えます。計算がしやすく損切りにかかりにくい-10%がオススメです。
これで例えば50万円の投資なら損失は5万円までに限定されます。
損切りのデメリット・反対意見
損失を限定するメリットがある反面デメリットもあります。
(1)損切り貧乏になる。
損切りは損失には違いありません。
(2)フラッシュ・クラッシュに会う
自動的に逆指値は「長い下ひげ」=フラッシュ・クラッシュでロスカットに会うこともあります。
わざと上下させる「ロスカット狩り」はFXで有名ですが株でもあります。
小型株ならこのフラッシュ・クラッシュが起こる確率はより高まります。
(3)自分の買値には意味はないので合理的でない
自分の買値と市場は関係ないことです。
だからプロでは「買値に引きずられない投資行動」が求められます。
アマでもプロと同様に合理的な行動が取れる「熟達者」もいます。
そのような方から見ると「損切り」を-10%と決めて機械的に行うのは「合理的でない行動」と指摘します。
%を決めないでもきちんと損切りができれば%での損切りは不要です。
今回は以上です。
今回の動画は→https://youtu.be/p-TJBjNxOag
短くなるように心がけているのですが今回は内容が多く7分になりました。
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